全国大学歯科衛生士教育協議会紹介

湘南短期大学(現神奈川歯科大学短期大学部)の門脇稔学長と大垣女子短期大学の小瀬洋喜学長との間で、歯科衛生士養成における短期大学教育のあり方を積極的に示していく必要性を共有され、門脇学長が当時の短期大学の歯科衛生士養成校に呼びかけ、平成7年度より「全国短期大学歯科衛生士教育協議会」として10校の短期大学で発足しました。短期大学設置基準に基づいた歯科衛生士教育を実現するため、当時の歯科衛生士学校養成所指定規則の大綱化の要望書を厚生・文部両省に協議会として提出しています。その後、平成16年9月に歯科衛生士学校養成所指定規則が改正され、修業年限が3年以上と定められ、教育内容の大綱化の実現が図られました。そして、平成22年4月からは全養成校の修業年限が3年以上となった経緯があります。

平成18年には短期大学として加盟していた埼玉県立衛生短期大学が埼玉県立大学に統合再編され、平成19年度より「全国大学歯科衛生士教育協議会」と会の名称の変更に至っています。平成21年には千葉県立衛生短期大学が千葉県立保健医療大学として4年制大学に移行しました。設立当初の10校から現在まで、学校の事情で2校が学科閉鎖になりましたが、現在は7校の4年制大学と16校の短期大学、計23校で構成しています。平成26年には本協議会発足20周年の記念事業を盛大に開催しました。

本協議会は、「大学における歯科衛生教育の向上と教育指導者の資質向上を図ることにより、国民の健康福祉の向上に貢献することを目的」に設立されました。この設立目的を遂行するため、年に2回総会・理事会等を開催し、教育上の諸問題に関する研究と協議、学術集会と教育講演会の開催、また研究成果の定期的な学会発表、学術雑誌の発行等を行ってきています。

本協議会に加盟している大学・短期大学では、教員等とのinteractiveな関係を通して育まれる「自ら考え実践できる力」が重要です。歯科衛生士法が改正され平成27年4月より施行されています.その第13条で「歯科衛生士は、その業務を行うに当たっては、歯科医師その他の歯科医療関係者との緊密な連携を図り、適正な医療の確保に努めなければならない」という条項があり、パートナーである歯科医師等との歯科衛生過程(歯科衛生ケアプロセス)の共通理解が、その導入・定着のための大きな要因になると考えています。